うつ病は一昔前に比べると、だいぶ認知されてきたけど、今でも
「ただのサボリ病」
「怠けてるだけ」
「自分に甘いんでしょ」
なんて言う知識のない人がいることも事実。でも、最悪死ぬこともある病気だから、うつ病をナメテはいけないんだよね。そう。うつ病は死ぬ病気なんだよ。
自殺は自分の意思でしょ?っていう人がいるかもしれない。でも、それは違う。本当は死にたくないけど、脳が感情をコントロールできなくて、辛くてどうしようもなくて、選んじゃう。自分の意思じゃない。病気がそうさせてるんだよね。
うつ病の治療が、保険適応になっていることも裏付けになるんじゃないかな?国が、病気です!治すの手伝います!って言ってるんだよ。だから、重症度にもよるんだけど、うつ病になって「休職」か「転職」」か悩んだら、迷わず「休職」して治すことを選んでほしい。
ここでは、うつ病から転職までの順序とポイント、傷病手当について紹介するね。この記事を読むと「まずは、自分の命を守ることを優先して、うつ病が改善したら転職を考えよう。」って思えるんじゃないかな。
まずは休職を。うつ症状進行中は転職を考えないことが吉
うつ病は脳が疲れちゃってる状態。転職活動はかなりの負荷がかかる作業だから、更に脳を疲れさせちゃう可能性があるんだよね。だから、まずは休職を選ぶことを優先してほしい。
うつをナメテはいけない
職場環境が原因で鬱になった時は、職場を変えれば治ると思う人もいるかもしれない。うつ症状が軽度の場合は、転職で改善することも考えられるけど、そんなに簡単に治るものでないってことを知ってほしい。うつは脳のエネルギー不足とか、セロトニンやドパミンとかのバランスが崩れることで起こるって言われている。だから、ある程度、症状が進行している人は職場を変えるくらいじゃ治らないってことは忘れないで。
社会保険から出る傷病手当をもらおう
社会保険から出る傷病手当って知ってる?ケガとか病気で長期間休職しないといけない人に社会保険から手当が出る制度。だいたい給料の3分の2くらいもらえるかな。今まで払い続けてきた社会保険料を利用して、休んでる間も収入が見込めるっていう安心制度を使わない手はないよね。ただし、注意点は社会保険だけの制度ってこと。国民健康保険はこの制度がないから、まずは自分の保険証をよく見て、なんの保険に入っているのか確認を。
うつ病で休職中に目指すのは転職と復帰どっち?
「うつ病で休職中に転職活動できる?転職より復帰を目指した方がいい?」
っていう疑問は割と多いんだよね。ここでは、
・とりあえず復帰を目指す方が吉
・休職期間中の転職活動はリスクがある
ことについて紹介するね。
まずは復帰を目指す
当然と言えば当然なんだけど、転職先が無事に決まったとしても、今の職場に復帰できる状態じゃない人が、転職先で働くことはかなり難しいよね。やっぱり、まずは復帰できるレベルまで、体調を戻すということが大切。
復帰できるレベルになったら転職を考える
復帰できるレベルっていうのは、規則正しい生活ができる状態。物事を考えられる状態のこと。ここまで回復したら、転職について考えられるようになるはず。
・今の職場に復帰して、もう少し頑張ってみるか
・新しい職場に心機一転転職するか
・転職するなら次はどんな仕事にするか
・どんな仕事がストレスなく楽しんでできるのか
・生活する上で何を大切にしたいのか
もう一度、ゆっくり振り返るチャンスでもあるからね。休職は自分のことを改めて考えるいい機会。これを逃す手はないと思うよ。
休職中に転職活動するのはリスクかも
休職中に転職活動はできるのか?っていう疑問があるかもしれない。
答えは「できることは出来る。でもリスクがある。」
休職中の転職活動は、大きく3つのリスクがあるから、紹介するね。
<うつ症状が治ったように錯覚するリスク>
うつ病は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら治っていく病気。休職すれば、仕事のストレスから解放されて一時的に良くなるかもしれない。それを治ったと勘違いして転職活動すると、新しいストレスを抱えることになって、うつ症状が悪化する可能性があるんだよね。
<転職後にうつ症状が再発するリスク>
転職先が無事見つかったとしても、ある程度うつ症状をコントロールできる状態になっていなければ、転職後にまた再発する可能性があるんだよね。そうすると、転職先にも迷惑をかけることになるし、履歴書の経歴も無駄に増えることに。うつ病は長い付き合いになることが多いから、焦らずに治療を優先することが一番の近道なんだよね。
<モラルの問題>
休職中に転職活動することは禁止されていないし、自分から言わなければバレることでもない。でも、モラルとしてどうなのか?っていう問題があるんだよね。休職することで、会社やスタッフに多少の負担をかけていることは間違いないし、そもそも復帰する前提で休職をしているわけだからね。それは忘れちゃいけないよね。
転職活動の時、うつ病で休職したことは隠す?隠さない?
転職活動の時、うつ病の既往や休職歴を応募先の企業に伝えるべきかどうか。すごく悩むよね。ここでは、うつ病で休職したことを隠す時と隠さない時のメリット、デメリットを紹介するね。
休職を隠す場合のメリットとデメリット
うつ病で休職したことを隠す場合のメリットは、やっぱり健常人と同じように審査されるっていうところだよね。企業側からしたら、また再発するんじゃないかっていう懸念材料があると、どんなにいい人材でも少しは採用を躊躇するかもしれない。そういう色眼鏡を使われないことは最大のメリットだよね。
デメリットはバレた時のリスク。重大な詐称となる可能性は低いものの、信用はガタ落ちするかも。「嘘ついて入社したのか?」っていう見方をされても仕方ないよね。休職がバレず、かつ、うつ症状がコントロールできていれば、特に問題ないことなんだけどね。
転職先に前職での休職がバレる可能性はある?
うつ病で休職したことを隠して内定を無事もらえたとしても、いずれバレるかもしれないっていう不安はつきもの。再発したらバレてしまうけど、他にバレる可能性はあるのか?っていう疑問に答えるね。
<基本的に自分から言わない限りバレない>
うつ病での休職は、基本的に自分から言わなければバレないことなんだよね。個人情報の取り扱いが厳しくなっていることもあって、前職調査で知られることも限りなくゼロに近い。ただし、SNSなどは誰でも見られるツールだから、発信内容には充分注意する必要があるよね。
<源泉徴収票で休職期間がバレる?>
転職先が決まると、源泉徴収票を提出するように言われると思う。年末調整に必要な書類だから、入社後に提出するんだけど、休職中は収入がないから年収がやたら低いとバレる可能性があるよね。「1年働いて50万?」とかだと、完全におかしいぞ?となるから、もしかしたらバレるかも。
この対策としては、転職した年の確定申告を自分でするっていう方法。そうすれば、源泉徴収票を転職先に提出する必要がないからね。
休職を隠さない場合のメリットとデメリット
うつ病で休職していたことを隠さない場合のメリットは、既往歴を配慮した上で、配属店舗とか担当部署などを決めてくれるという点。あとは、言ったら不利になることをあえて伝えるっていう真摯な態度は好印象になるんじゃないかな。
それに、そういった事情を分かったうえで採用する企業は、入社後も働きやすい環境である可能性も高いよね。デメリットはやっぱり色眼鏡を使われるってこと。人柄やスキルを確認する前に不採用になる可能性があることは否定できないよね。
うつ病になったら休職→復職→転職の順がおすすめ
うつ症状が出ている状態では判断力が鈍ってるから、判断・決断の連続作業である転職活動を成功させられる可能性が低い。だから、うつ病になったら、まずは休職して傷病手当をもらいながら復職を目指すことがオススメ。
うつ病になってしまうような職場に復帰したくないって思うかもしれないけど、そこはちょっと考え方を変えてみて。転職するために、リハビリ目的で復職するっていうのはどうだろう?いきなり新しい会社で働くよりも、事情を分かっている会社の方が「仕事をする」っていうことに慣れやすいし、多少は仕事内容も配慮してくれるかもしれないから。
復職してから転職する大きなメリットは、
・毎日仕事してもうつ病が再発しない
・コントロールできるレベルになっている
ことを確認してから、転職活動を始められること。このメリットは3つあって、
①仕事ができるっている自信がつく
②休職期間が源泉徴収でバレにくい
③転職先が決まらなかった場合の保険になる
こんな理由から、休職→復職→転職の順に進めていくことがいいんじゃないかな。だから、うつ病で悩んでいる人は、まず休職して復職を目指し、ある程度仕事ができる状態になったら転職を考えることをおすすめするよ。